もともとコミュニティサイトで限定的に公開していたものを公開ブログに転載したところ,有名なサイトに取り上げられてしまったらしく,爆発的なヒットを記録してしまいました.それだけEVへの関心が高いことと,それに対してまだ実地の情報がほとんど出回っていないことを感じています.
今後,実際にEVを使っての感想などを書いていきたいと思います.
まず,前回の情報に少し補足します.
電費の議論では,エアコンやヘッドランプなどの使用状況はどうか,ということが重要だとの指摘がありました.ごもっともです.
箱根を往復した日は,暑いときに少々エアコンを使った程度で,山の上では涼しかったので使用していません.やはり「エアコンを使うと電池の減りが早くなる」との恐怖(?)から,エアコンの使用は最低限にして,こまめに電源を操作しています.実はエアコンの電力消費も電流計(エンジン車でいうタコメータ)の針が振れるのですが,一度ある程度冷やして,あとはチョロチョロと流す感じで使えば,案外電費はそこまで悪くならないかもしれません.家のエアコンでは設定温度を上げるなどで電力を節約するわけですが,電気自動車では電力の節約のほか,走れる距離を伸ばすことができます.
ヘッドランプについては,あくまで感覚というか憶測なのですが,HID方式だと多分片側55Wくらい,i-MiEVはLEDですからそれより少なく,製造元のスタンレー電気のweb http://www.stanley.co.jp/product/car_led.html によると,HIDの3分の2ということで,多くて40W,両側で80Wくらい見ておけばよさそうです.それに対してエアコンはkWのオーダですから,ヘッドランプでの消費は,おそらく誤差の範囲ではないでしょうか.そのほか電費の測定に大きな影響を与えるような電装品はちょっと思い浮かびません.
●箱根への往復
まだまじめに電費を控えていなかったのですが,ノートの記録と地図サイトでの推定距離から,詳細な電費を計算してみます.
・世田谷→海老名SA (推定36km)
暑いときエアコン使用.海老名SAでは5.78kWhの充電(メールで通知された内容による).8割までの急速充電と書いてあったけれども,バッテリがあまり減っていなかったのか,車両側の残量ゲージが全部出るところまで充電された.(そのため,普通なら8割までで15分といわれるところ,35分もかかった.)仮に満充電だとすると,6.23km/kWh.
・海老名SA→大磯町役場(推定24km)
経由は東名,小田厚,大磯IC,国道.同じく暑いときエアコン使用.国道が渋滞し,小田厚を大磯で降りた後がすごく時間がかかった.町役場では4.25kWhの充電(機器の表示).海老名同様,ゲージは全表示まで回復.5.65km/kWh.
・大磯町役場→箱根町総合体育館(推定38km)
経由は国道,西湘,国道1号,の,山登りの区間.エアコンは念のため入れずに走行.総合体育館では,実験のために追加充電を行い,充電器側の表示が「91%」になるまで充電.合計6.80kWh.大磯で満充電と仮定すると,ここでは91%までなので,補正の必要がある.6.80+1.80(カタログに記載された電池容量の9%)=8.6kWh,電費は4.42km/kWh.山登りでカタログ電費の半分以上というのは,期待以上の成果?
・箱根町総合体育館→藤沢市役所(推定80km)
経由は国道,元箱根,大観山,トーヨータイヤターンパイク,西湘,国道1号.途中で分岐を間違って遠回り.トロくさくてすみません.
山を下る区間で,もう涼しくなっていたのでエアコンは不使用.藤沢市役所で6.17kWhを充電し,ここでは80%(充電器の表示)まで充電.直前は91%まで充電していたので,今度は6.17+2.2(91%と80%の差)=8.37kWh,電費は9.56km/kWh.やはり下り坂が多い区間は非常に有利.トーヨータイヤターンパイクで料金所以外でブレーキを使用せずに回生制動での抑速で下りてきたところ,途中で電池のゲージが1目盛り増加(笑).
・藤沢市役所→世田谷(推定42km)
経由は国道1号,横浜新道,第三京浜.世田谷では基礎充電での満充電までで7.91kWhだったので,今度は逆に7.91-4(80%と100%の差分)=3.91kWh.10.74km/kWh.
・全行程(距離計により220km)
満充電→満充電までの電力量は,急速分23.00kWh+基礎分7.91kWh=30.91kWh.(前回の記事以降,海老名での充電量に記録の間違いが判明したので数値を訂正します.)
全体では,7.12km/kWhで,カタログ値の8km/kWhに近い数値だった.
☆ ☆ ☆
計算してみて,どうも藤沢市役所→世田谷の区間が異常値なように見えます.i-MiEVの電力消費率はカタログ値で8km/kWhですので,それを大きく上回る値が正しいとは思えません.
急速充電のときの電池残量の評価に,若干問題があるような気がします.
記録を読み返してみると,箱根町で充電したときは,車両側ゲージが16/16,充電器は「91%」.藤沢市役所では,車両側が14/16で,充電器は「80%」と,若干の齟齬がありました.短い距離をサンプルに評価するわけですから,少しの齟齬で電費の計算に大きな影響があります.
車両側のゲージを優先して,充電に使うエネルギ量の20kWhが均等にゲージに表示されるとして計算しなおすと,大磯町→箱根町は38km/6.80kWh=5.59km/kWh,箱根町→藤沢市は80km/(6.17+2.5)kWh=9.23km/kWh,藤沢市→世田谷は42km/(7.91-2.5)kWh=7.76km/kWh.
どうもこちらの方が実際の値に近いような気がします.いずれにせよ,区間ごとの電費の評価は誤差が大きく,基礎充電→基礎充電で見た方が正確な値が取れるのではないかと思います.
この行程全体での評価は,7.12km/kWhという結果でしたが,満充電までの消費電力が20kWhということに相違なければ,1回の充電で約140kmほど走れることになります.実際にそんなギリギリまで走れるかというと不安で仕方ないですが,近日中にそれに近いデータが登場します(!!).
この後は,一部区間で暖房や除湿を使ったりしたデータもあるので,それも合わせて近日中に記事にしたいと思います.
久々の投稿ですね。
さすが、チュピさんの内容は、詳しいというか、正確というか、取り上げて間違いないでしょう。
投稿情報: かほぱぱ | 2010/10/13 00:34