シャワーを浴びようと全裸になって風呂に入ったら湯が出ない.瞬間湯沸かし器なので,もちろん水も出ない.
当然のこととして,流しも水が出ない.
私の住んでいるアパートメントは,増圧給水ポンプがついているところなので,ポンプの点検でもやってるのか,それとも故障か,と思って,1階に下りて共用部の散水栓を開けても水が出ない.(2階までは直圧,3階から上は増圧.横浜市とかだと結構すごい高さまで直結でいける場合があると聞いたことがあるけど,)
ん?断水か?と思ったけど,特に断水とかっていう掲示もなかった.
外を見たら,確かに目の前で水道工事をやってて,作業服の職員が弁を操作していたので,どんな工具を使ってるんだろうと思って見てたら,「あー,そこのマンションの方ですか?」と声をかけられた.
「はい,もしかして今日断水ですか?」
「そうなんですが,本当はお住まいのマンションは断水にならないはずだったんですけど,うちの図面の不備で断水になってしまって...どうもご迷惑をおかけします」
「はははははは,そうだったんですか,いや私は全然OKですので.いやー増圧装置の故障かと思って1階の散水栓を開けたら出なかったんで,断水かなぁ,と思ったんです.」
「申しわけありません...取り急ぎこちら側だけでも給水するようにしていますので...あ,このポンプ,自動復帰ですよね」(といってポンプを見に来る)
「あー,(よく聞き取れなかったけど1次側という意味だと思う)圧力低下,になってますね.」(確かにこのとき散水栓を開けても出なかった)
「多分大丈夫だと思うんですけど,遅い時間に申し訳ないのですが,後でお部屋に伺ってよろしいですか?水が出るか確認させていただきたいので...」
「どうぞどうぞ,遅くまで起きているのでいらしてください」
というわけで,さっきその職員の人がやってきた.
ポンプにはモニター装置が付いているので,それを見ればわかると思うけど,やっぱり末端まで確認するというのは鉄則なんだろうな.
いつも大変ですねー,水道ってみんな当たり前だと思って使ってますけど,それって皆さんの並々ならぬ努力ですよねー,とかいつも思っていることを率直に述べたところ,面白い話をいろいろ聞けた.
●この辺でも,圧力としては25mか26mくらいまで上がるような圧力で送っている.ただ,配管の抵抗などがあるし,出ればいいというものでもないので,実用的な圧力が得られるのは3階くらいまで.
→確かに水道管が破裂すると,とんでもない高さの噴水になるわけだ(笑)
●横浜とかは地形的に自然流下ができる場合も多いが,東京は全部ポンプで送っている(注:多摩地区都営水道は知らない).自然流下は,圧力の調整が難しくて,減圧弁とかを使っていることもある.
●今やっている工事は,「地震に強い水道管に取り替える工事」とのこと.
可撓管(かとうかん)ですか?と聞いたら,すごくうれしそうに,そうですそうです!と.
引き込みだけじゃなくてそんな太いところも可撓管にできるんですか,へぇー,すごいですねー.とか言ったら,すごくうれしそうだったけど,心の中では,「なんでお前がそんなことを知ってるんだ」とか思われたかもしれない.
それにしても,水道って確かに私たちが細かい技術まで知っている必要はないし,水道料金さえ支払っていれば,蛇口をひねれば水が出るのが当たり前なのは,それはそれだけ良質なサービスが提供されているわけで,すばらしいことだと思う.
でも,それを維持するというのはすごく大変なことで,特に水道みたいな,古い設備もあれば新しい設備もある,地質や地形,建物の条件もいろいろある,いかにも人の努力と経験に頼っているような事業というのは,やはりどんな技術が導入されているのかとか,そこで働く人たちの苦労とかって,やっぱりすごく興味があるし,本当にいつもすごいと思う.
(2010年10月11日にコミュニティサイトで限定的に公開した記事を再編集して掲載しています.そのため文章が常体・口語体になっています.)
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