田園都市線の車両(私が見たのは8500系と2000系)の車端にある「非常用ドアハンドル」の使い方や注意書きで,気になる点がありました.
日本語と英語で表示があって,「非常の場合はこの中のハンドルを引くとこの車のドアは手で開けることができます」という趣旨については,日英両方で書かれています.
しかし,その他の注意書きについては,日本語と英語で違う内容が(相互補完的に)書かれています.
日本語では,「降りる場合は降りる場所や他の列車に注意してください.乗務員の指示があった場合はそれに従ってください」と書かれており,英語では「トンネル内では使用しないでください.列車の前と後から避難することができます.」と書かれています.
事故の内容にもよりますが,原則的にトンネル内では列車を止めずに次の駅まで運転すべきであるし,止まった場合でもトンネルに降りることは非常に危険だと思われます.しかし,日本語しか理解できない人がこの表示を読んだ場合,「トンネル内では使用しないこと」という非常に重要な注意書きが読めないことになります.
なぜこんな重要なことを英語でしか書かないのでしょう.「田園都市線沿線に英語を理解しない人はいない」(*1)とでも考えているのか,それとも「日本人なら北陸トンネル事故の教訓が身にしみているはずだ」(*2)ということなのか,東急の真意はわかりません.しかし,日本語と英語で書いてあればたいていの日本人は日本語だけを読むでしょうし,北陸トンネル事故など若い人は知りません.(私だって生まれる前の事故です.)
いずれにせよ,日本語と英語を両方読まないとすべての内容を把握できないような書き方は特に非常時に使うものとしては不適切ですし,直すべきところだと思います.
(*1)ちなみに私がこのおかしな表示を見た列車は,いずれも東武線に入ることがない編成です.しかしメトロには入るわけで...
(*2)北陸トンネルは列車火災で,トンネル内で列車を止めたことが大惨事につながった事故でした.(そのため,トンネル内で非常コックを使うなということには直接結びつきません.なお,「非常停止スイッチ」がついている車両(JRに多いと思いますが)では,「トンネル内では使用しないでください」という表示があります.)
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