沿線の人たち念願のつくばエクスプレスが8月24日に開業しました.
予想されていたとはいえ初日は大変な盛況ぶりで,午前9時すぎの秋葉原駅は記念パスネットを求める人の列がコンコースから階段のはるか先に達したり,券売機の列が50~100mほど延々と続くなどの様子でした.
TXでは今さら券売機でもないと思ったのか混むのは最初だけと考えたか,券売機の数は絞っているようです.
電車そのものは輸送力が相当あり,1本1000人以上は乗れる列車が次々来るのですから乗り切れないということはありません.というか車内にはまだ余裕がありました.
このためパスネットを持っていれば並ぶことなく概ねいつでもスムーズに乗ることができるものと思われます.
今さら券売機で乗車券という時代でもないので,首都圏に住んでいる人は普通パスネットとSuicaを1枚ずつは持っているだろうと思うのですが,初乗り客の客層ではそうもいかないのでしょうか.(つくばや守谷から乗る人はともかく,秋葉原や北千住から乗った人はそこまでどうやって来たのでしょうか.)
どうしてもMIRの乗車券がほしかったのかパスネットの残高が足りなかったのか,そういった事情の人もいるとは思うのですが,それにしても券売機の列は相当なものでした.
つくば駅などもっとひどく,券売機の近くで規制線を張って列を管理していたのですが,乗車券購入待ちの人が駅の外まで列を作るという状況でした.(つくばに住んでいる人はパスネットを持っていないことも多いと思いますが.)
券売機の混雑は今でも大変らしく,26日も秋葉原駅では「自動券売機最後尾」というプラカードを持った警備員が行列の管理をしていました.
24日は実際につくばまで往復してみました.
まず,駅は「みなとみらい線」にコンセプトが近い感じがしました.ただし,馬車道や日本大通りのような「レトロ」な感じな駅ではなく,新高島とかみなとみらい駅のような感じでしょうか.
秋葉原駅は広大な吹き抜け構造で,閉鎖的な階段や長い通路をごまかしています.何しろ地上入口からホームは5分近く必要で,道路からホームまで5秒という東急池上線や大井町線の小駅の60倍もかかります.どっちがユニバーサルデザインか気になるところです.
たどり着いたホームはそれほど広くありませんが,別に不便を感じる広さではありません.
私が乗った列車は快速でしたが,先頭車近くではテレビの取材が行われていました.
一番前の車両に乗りましたが,運転台はちょっと近づけないほど人が多く,一番前のほうの席に座りました.
車内放送は自動放送で日本語と英語です.
英語のアナウンスは東京メトロや東急などに比べナチュラルスピードに近い感じがしました.気になったのは発音で,なんかイギリス英語風に聞こえます.もしかしたら鉄道自動放送界の大型新人かもしれません.まあ,stopの発音が「ストップ」に近く聞こえたというだけなのですが.(アメリカ英語だと「スタップ」に近く聞こえる.)
TXの客層からは別に英語だけでも大丈夫なんじゃないかとか,ラッシュアワーは東京メトロみたいに英語・乗換案内カットにするのではなく日本語カットにするのではないかという悪い冗談はここだけにしておきます.
PR放送や啓発放送の前にジングルがあったり,なんかマルチメディアな感じ(意味不明)な放送でした.
快速も北千住までは各駅に止まり,北千住から青井,六町と地下駅を通過し,八潮(通過)から地上に出て,最初の停車駅は南流山です.南流山は地下になっています.なんか地下でも速度が速い気がしましたが,この時点では気がしただけです.(運転台を見ていないので.)
もうまもなく一帯は田園風景になり,流山おおたかの森を過ぎると次はもう守谷です.守谷の次は終着のつくばで,あっという間の45分でつくばに着きます.
守谷のまわり以外は全くの田園風景で,明日から誰が乗るんだろうと心配になりますが,そのうちUR(都市機構)が場違いなマンションや均質な一戸建てを大量に並べて田園都市線のような無機質な町にしてくれれば,きっと田園都市線のような最混雑路線に・・・ならないか.
守谷~つくばは12分ほどなのですが距離がなんと20.6kmもあり(渋谷~市ヶ尾に相当),平均速度はなんと103kphという新快速もびっくりの高速運転です.(快速列車の全線の平均速度は77kph,北千住以北は90kph.平均90キロで走る通勤電車なんて少なくとも関東では前代未聞ではないかと思います...)
あっという間につくばに着いてしまいましたが,つくばに何か用があるわけではないので,東京に帰ることにしました.
しかし,つくば駅は券売機に長い長い行列ができていました.(私は出口改札から券売機に行けたのですぐにパスネットを買えましたが.)
どうせ運転台が見られるわけでもなさそうで,そのまま帰ってもしかたないなと思ったので,メガライナー(全長15mの2階建て巨大バス)があればそれで帰ろうかと思いつくばセンターに行きバスの時刻を見ることにしました.
ちょうど10分か15分でメガ便があるらしいことがわかったのですが,なんと横に張り紙があって
「以下のメガライナーは車両点検のため一般車両で運転」
と書いてあり,私が乗ろうとしたメガ便もそこに含まれていました.残念.
結局つくばから電車でそのまま戻ることにしたのですが,後の運転台(ワンマンなので無人)のところには人があまりいなかったので,そこから運転台や風景を見ながら帰ってきました.
守谷まではATOの定速度制御と思われますが126kphをちょうど維持して走りました.ところが守谷で停車中に「柏の葉キャンパスで遺失物の拾得を行っているため発車を見合わせます」といって数分間停車.軌道内に物を落とした人がいるらしく,発車できなくなっているようです.
高速を売りにする列車は,多少遅れているときのほうがおもしろいものです.例の沿線の方には大変申しわけないのですが,制限速度ぎりぎり,私が学生のころの某線は遅れると制限速度少々(いや,かなり?)オーバーで無理やり回復運転をするのが1つの楽しみでした.当時はまさか速度超過の電車がマンションに突っ込むなんていうことは想像もしていませんでしたし,さすがプロの運転手さんですから乗客に危険を感じさせるようなことはしませんでした.
それでも帰りの列車で後に乗っていたおばあちゃん(多分沿線住民)は,怖い怖いとさんざん言っていました.横に乗っていたスーツの若い2人(鉄分結構濃いめ)は「これなら160キロくらいでもいけそうだね」と話していましたが,乗っていた感じだと私ももっと飛ばしても大丈夫な気がしました.(160キロ運転をしたらつくばまで何分で走れるのでしょう.揺れがひどくなるだけで,時間はあまり変わらなかったりして.)
速度計をよく見ていたのですが,守谷を出た電車はちょうど130kphで定速制御走行をしていました.大江戸線のATOにも「遅れ回復」というモードがあるようですが,おそらくTXでも運転台のタッチパネルで同様の制御ができるのでしょう.さすがにこのご時世で速度超過をする運転はしませんでしたが,もしかしたらこの速度計は130kphを超えてもそれ以上針がふれないようにしてあるのではないかと思えるくらい正確な速度維持でした.
(電流計を見ていると定速運転でもかなり細かく針が触れていましたので,コンピュータで正確に速度を維持しているのでしょう.)
それにしても,TXのATOはあまりソフトが調整されていないのか,ブレーキのかけ方がとても急です.フルスピードからいきなり強いブレーキをかけ,最後に「ガックン」といって止まる感じで,車内から「この運転手さん運転ヘタねぇ」との声が聞こえました.「いや,人が運転してるんじゃないから」と突っ込みたくなりました.
まるで南北線のように,「電車が遅れ,ご迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます」という自動放送が流れ,流山おおたかの森,南流山と順に止まりました.速度はずっと130kphピッタリだったと思います.どれだけ回復できたかは知りませんが.
次の停車駅は北千住ですが,途中から地下に入ります.
普通,地下線の速度は速くても90kphくらいではないでしょうか.田園都市線も駅間が90kph,駅通過が75kph程度だったと重いますが,かなり速く感じます.
しかしTXは速度をあまり落とさず,110kphくらいでトンネルに入ります.
メロディホーンを鳴らして六町,青井を通過したときの速度は,ほぼ110kph.なんとノーブレーキで地下駅を疾走していくのです.列車風は大丈夫なんだろうかと心配です.
帰りは北千住で降りて田園都市線東武線で帰ってきましたが,北千住から駒沢までは50分ほどかかるので,なんか「つくばは近いけど北千住までが遠い」という感じがしました.まるで「韓国は近いけど成田までが遠い」という感じでしょうか.
そのときの北千住の東武鉄道の駅員の対応については,いつか改めて.
★今回の写真は減色の設定を間違って,粗いものをアップロードしてしまいました.効果を狙ったわけではありません.ごめんなさい.
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